ティニャネロの当たり年!ファーストクラスの味わいと飲み頃を分析!

ティニャネロ当たり年 イタリア

ティニャネロの当たり年と評価を分析してワインの味わいから飲み頃までを紹介します。アンティノリが手掛けるスーパータスカン「ティニャネロ」を見ていきましょう。
ティニャネロは2019年度ANA国際線ファーストクラスのサービスワインに選ばれている有名なワインです。

ティニャネロとは

ティニャネロボトルとグラス

ティニャネロは2019年度ANA国際線ファーストクラスのサービスワインに選ばれました。

アンティノリは1385年にワインビジネスをスタートさせ、1970年代には「ティニャネロ」「ソライア」といった世界的に有名なスーパータスカンを生みだし、トスカーナワインの品質向上を牽引していきました。

ティニャネロはワイナリーの名声を世界中に知らしめたフラッグシップで、イタリアで初めてサンジョヴェーゼ(黒ブドウ)の熟成に小樽を使用し、国際品種をブレンドしました。

品種構成はサンジョヴェーゼを主体に、カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランをブレンド。

サンジョヴェーゼ種から厚みのあるスタイルで造られ、余韻が長く続き複雑な香りが、このワインの偉大さを象徴しています。

ティニャネロの当たり年(グレートヴィンテージ)

ボトル

2019年、2018年、2017年、2016年、2015年、2013年

最近では連続で高評価のヴィンテージが多い傾向です。購入するにも少し探すのが難しくなっておりますが、スーパータスカンの中では比較的お手頃なワインです。

ティニャネロの当たり年 2019年

ワインアドヴォケイト 96点
ジェームスサックリング 95点
ワインスペクテーター 96点
予想される飲み頃:10年~30年後

高評価で、比較的新しいヴィンテージです。少し飲み頃までは時間がありますが、今買ってセラーで寝かせて開ける日を楽しみに待つのも良いですね。

ティニャネロ 2019 は深みのあるルビーレッド色。 香りは、バニラ、ドライフラワー、チョコレート、ナツメグのスパイシーな香り、シロップに溶けたアプリコットと桃、繊細な香りを生み出す赤い果実、イチゴ、ザクロの香があり非常に複雑です。 そのブーケは、コーヒー、キャラメル、芳香のある地中海のハーブの香りによって構成されます。 優雅で口いっぱいに広がる味わいは、シルキーで力強いタンニンで、生き生きとした味わいと余韻の長いフレーバーをもたらします。 後味は、焙煎したコーヒーとビターなチョコレートが余韻として残ります。

ティニャネロの当たり年 2018年

ビベンダ2022 5グラッポリ
ガンベロロッソ2022 赤2ビッキエリ
ワインアドヴォケイト 98点
ワインスペクテイター 92点
ジェームスサックリング 96点
ヴィノス 97点
予想される飲み頃:10年~30年後

98点を獲得している優良なヴィンテージです。

ティニャネロ 2018 は、深みのある強烈なルビーレッド色です。 香りは、熟した赤い果実、ブラックチェリーの香りが非常に複雑に感じ、バニラの甘い香り、ミント、白胡椒の繊細な感覚が混ざり合っています。 そして口当たりは豊かでバランスが取れています。しなやかでビロードのようなタンニンは、ワインに余韻、エレガンス、味わいの持続性を与える並外れたフレッシュさによって支えられています。

ティニャネロの当たり年 2017年

ビベンダ2021 5グラッポリ
ガンベロロッソ2021 赤2ビッキエリ
ワインアドヴォケイト 96点
ワインスペクテイター 93点
ジェームスサックリング 96点
デカンター 95点
ヴィノス 95+点
予想される飲み頃:10年~30年後

強烈なルビーレッド色のティニャネロ 2017 は、その複雑さでノーズが際立っています。 スピリッツに漬けたチェリー、ラズベリー、プラムなどの熟した赤い果実の香りが、クローブやリコリスのデリケートでスパイシーなアロマを引き立てます。 ミントとチョコレートの甘いバルサミコの香りが複雑なブーケを完成させ、リッチで力強く、しなやかでビロードのようなタンニンが感じられます。 長い余韻と持続的な後味は、鼻に感じられるアロマを呼び戻します。

ティニャネロの当たり年 2016年

ビベンダ2020 5グラッポリ
ガンベロロッソ2020 1ビッキエロ
ワインアドヴォケイト 97点
ワインスペクテイター 97点
ジェームスサックリング 97点
ヴィノス 98点
予想される飲み頃:10年~30年後

ティニャネッロ 2016 はヴィンテージと完全に調和しています。 このワインは、明るいルビーレッド色を示しています。 香りは、熟した赤い果実、新鮮なブラックベリーが心地良く感じます。 同時に、繊細で完璧に溶け合ったバニラとダーク チョコレートのアロマと、軽いスパイスの感覚を感じ、 口に含むと、シルキーで洗練されたタンニンがあり、力強いワインです。 バランスが取れていて強烈で、長く複雑で持続的なフィニッシュがあります。

ティニャネロの当たり年 2015年

ビベンダ2019 5グラッポリ
ガンベロロッソ2019 赤2ビッキエリ
ワインアドヴォケイト 96点
ワインスペクテイター 97点
(ワインスペクテイター2018年トップ100において世界第24位)
予想される飲み頃:10年~30年後

2015年のティニャネロは非常に濃いルビーレッドです。 熟した赤い果実、カシスとブラックベリーとともに、チョコレートとリコリスのほのかな香りと完璧に調和しています。 口当たりは豊かで、活気があり、生き生きとしたシルキーなタンニンに恵まれており、フィニッシュとアフターテイストに大きな複雑さと重要な長さを与えています。

ティニャネロの当たり年 2013年

ビベンダ2017 5グラッポリ
ガンベロロッソ2017 3ビッキエリ
ワインアドヴォケート 96点
ワインスペクテイター 94点
ジェームスサックリング 97点
アントニオ ガッローニ 95+点
ダニエレ チェルニッリ 94点
予想される飲み頃:10年~30年後

濃いルビーレッドに紫色のハイライトが入った 2013 ティニャネロは、オークのアロマのバランスの取れた融合から生まれる、バニラ、チョコレートの非常に心地よい香りとともに、素晴らしい赤い果実の香りがあります。 さらに複雑さを与えるバルサミコの感覚も非常に重要です。 ワインは豊かで、しなやかなタンニンと風味豊かなフレッシュさが味わいを包み込み、サンジョヴェーゼの特徴と個性を十分に尊重しています。 酸味とタンニンのバランスが素晴らしく、余韻は長く美しい余韻が続きます。

ティニャネロの当たり年の飲み頃

テラスでワインを飲む

当たり年の優良年ほど成分が充実しており、長期熟成に向いております。飲み頃までには少し時間が掛かります。
10年~30年後に飲み頃を迎えます。

気候によってブドウの成熟が難しい年ほど成分はやや希薄になります、飲み頃には早く達しますが長期熟成には向かない傾向があります。
7年~20年後に飲み頃を迎えます。

アンティノリ氏が手掛けるトップワイン

アンティノリ

有名スーパータスカンを2つも手掛けるイタリア最高峰ワイナリーです。イタリアワイン界で有名アンティノリ。

その歴史は1385年、ジョンバンニ・ディ・ピエロ・アンティノリ氏がフィレンツェのワインギルドに加盟した事から始まりました。 

1970年代にはスーパータスカン「ソライア」と「ティニャネロ」を生み出し、その実力を世界に知らしめました。

現在ではトスカーナ州、ウンブリア州、ピエモンテ州などイタリア全土に10以上のワイナリーを所有しております。

「土地とのつながりに感謝する」という理念のもと、その土地のテロワールと歴史を反映した高品質で多彩なワインを造り出しています。

イタリアワインの伝統、そして歴史を牽引してきた、まさにイタリアのトップ・ワインメーカーがアンティノリです。

世界的スーパータスカン「ティニャネロ」

ブドウ畑

アンティノリの最大の魅力は何と言っても、「土地のスペシャリスト」と言うべき個性を備え、イタリア各地に素晴らしいワイナリーを数多く所有している事です。

キャンティ・クラシコにテヌータ・ティニャネロ、ペポリ、バディア・ア・パッシニャーノと3つの代表的なワイナリーを経営しております。

その中でもアンティノリのフラッグシップワイン、「ティニャネロ」と「ソライア」を生み出しているのがテヌータ・ティニャネロ・エステートなのです。

1971年に「ティニャネロ」誕生させその7年後、1978年にカベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした、もう一つのスーパータスカン「ソライア」をリリースしました。

この2つのワインはリリース直後から伝統在来品種サンジョヴェーゼに外来品種カベルネ・ソーヴィニヨンを合わせたことで異端視されましたが、その後海外では軒並み高評価を獲得し「世界的スーパータスカン」として爆発的人気を博し、一躍スターダムに上り詰めました。

スーパータスカンとは

トスカーナの大地

ワイン法とは別で世界中で非常に高い評価を受けたスーパータスカンが誕生しました。

イタリアの土着品種ではなく、国際品種のブドウである、カベルネ・ソーヴィニヨンを使っている品質の高いワインが次々に造られました。

スーパータスカンに関する詳しい記事はこちら↓
スーパータスカン一覧!当たり年をワインごとに分析しておすすめを紹介

ティニャネロのこだわり

樽

2008年に完成した最新鋭の醸造施設にはティニャネロのために特別な施設が用意されております。

ティニャネロの畑は24個の区画に分けられ管理されていますが、収穫後も24個のタンクを使用し、すべて別々に醸造と樽熟成が行われます。

その中でも最も重点を置いているのは「しなやかさと繊細さ」を保ちながら抽出を行うこと。フレンチオークやハンガリアンオークの小樽を使用し、ティニャネロは16~18カ月熟成を経た後、その中の最上のキュヴェだけが初めてブレンドされ、その年の味わいが完成します。

最後の瓶熟成を経てティニャネロがリリースされます。

ティニャネロの畑は最高の条件が揃った優良区画

ブドウ樹

テヌータ・ティニャネロの畑が位置するのは、キャンティ・クラシコの中心部で、319haのうち、127haもの広大な面積がブドウ畑として広がっております。ここは15世紀にはすでに銘醸地としての記述があったほどの優良区画です。

標高は350~400mという高地にあり、昼は暖かく夜は冷涼というブドウ栽培に最適な気候です。
イタリアのトスカーナらしい丘陵地帯は日当たりが良く、非常に急な斜面を這うようにブドウ畑が続きます。

その畑は粘土石灰岩の土壌が特徴で、約500万年前から250万年前の石灰岩や片岩に富んだ土壌から構成されます。

「アルベレーゼ・システム」による贅沢なワイン造り

白い石

ブドウ造りでは、世界でアンティノリだけが取り入れている「アルベレーゼ・システム」という、白い石を使用したサンジョヴェーゼの栽培方法が最大の特徴です。

アンティノリが所有するソライアとティニャネロのみ、この栽培方法が使用されていますが、このアルベレーゼ・システムには大変な手間とコストが必要なためだと言われております。

アルベレーゼ・システムとは
白い石を砂利の大きさに砕き、地中20センチ程度にまで混ぜ込む手法です。

そうする事により水はけが良くなり、石に反射された光がサンジョヴェーゼの果実をゆっくりと熟成させ、水っぽく、酸味だけが際立つのを防止します。
また雑草の繁殖も阻止する役割もあります。

この栽培方法でサンジョヴェーゼのポテンシャルを最大限に引き出していることが分かりますね。さすがキャンティクラシコに3つの代表的なワイナリーを所有しているだけありますね。サンジョヴェーゼを知り尽くしております。

ティニャネロの品種構成

ソライアブドウ畑2

ティニャネロはサンジョヴェーゼを主体に、カベルネソーヴィニヨン、カベルネ・フランの品種構成で造られます。(ティニャネロの原産地呼称はIGT. TOSCANA)

ティニャネロの平均的な品種構成
■サンジョヴェーゼ 主体
■カベルネソーヴィニヨン
■カベルネ・フラン

サンジョベーゼ

サンジョベーゼ

トスカーナ州をはじめ、イタリアの代表的な赤ワイン用品種です。キャンティの主要品種としても有名で、濃いルビー色でタンニンと果実味が豊富なワインが造られ

カベルネ・ソーヴィニヨン

カベルネソーヴィニヨン

フランス・ボルドー地方原産の黒ブドウ品種。ボルドーが世界一有名なワイン産地であるのと同様に、ボルドー原産のカベルネ・ソーヴィニヨンも世界一有名なブドウ品種です。

カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの自然交配により生まれたとされていて、小粒で果肉に対して種子の比率が大きく、果皮が厚いため、タンニン(渋み成分のポリフェノールの一種)が豊富で色調の濃いワインになります。

ボルドーではジロンド川左岸のメドックやグラーヴ地区で主に栽培され、引き締まった味わいの長期熟成タイプのワインが造られます。故郷のボルドーから世界各国へ赤ワイン用ブドウの中で栽培面積世界第1位を誇るカベルネ・ソーヴィニヨン

晩熟で、冷涼な産地では十分に熟成しづらいため、比較的温暖で雨量が少なく、水はけの良い場所で栽培されています。フランスでは1980年代に栽培面積が増加

カベルネ・フラン

カベルネフラン

カベルネ・フランは赤ワインの原料となる果皮が黒いブドウで、カベルネ・ソーヴィニヨンの交配親(原種)です。房は小さめ、青みを帯びた黒い果粒で、ブドウの外見はカベルネ・ソーヴィニヨンにかなり似ています。

一般的には、ボルドーの赤ワインに代表されるように、カベル

ティニャネロ まとめ

イタリアトスカーナで造られるスーパータスカン「ティニャネロ」はアンティノリが手掛けることによりその土地のポテンシャルを全て活かし、コストや大変な手間を掛けて素晴らしいワインを造り上げています。

ヴィンテージに寄っては違いはありますが、とても複雑なニュアンスがあり、最後の余韻まで楽しめます。

アンティノリワイナリー建物

アンティノリが生産するワインは色々と飲む機会がありましたが、どれも上質で素晴らしいワインです。まだ飲んだことがない方には是非おすすめしたいです。

そしてティニャネロを飲まれた方は、次はソライアを是非飲んでもらいたいです。品種の構成が変わるとどうワインは変化をするのか、ティニャネロとの比較を楽しんでもらいたいです。

ティニャネロ地図
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